10月~3月 講座開催中「先住民族の森川海に関する権利 5—アイヌ先住権を“見える化” する」

熊谷 カネさんに聞く【前編】

聞き取り:2023年2月19日(日)
メンバー:貝澤零、八重樫志仁
場所:様似町公民館

講座:2023 年10月16日(月)
メンバー:八重樫志仁(聞き手)、講座参加者
場所:さっぽろ自由学校「遊」会議室
※遊の講座「住民族の森川海に関する権利3―川とサケとアイヌ民族」内でお話をうかがいました。

  • 話者の方がアイヌ語でお話された部分についてはカタカナでアイヌ語を表記しています。カタカナのあとにカッコで日本語訳を加えています。
  • アイヌ語は地域によって異なります。ここでは、話者の方が使われた表現を用いました。
  • アイヌ語のカタカナ表記中、イウォㇽなど小さな文字で表記しているのは子音の表記です。
  • 掲載内容は2025年1月現在のものです。
もくじ

岡田コタンでの暮らし

生まれは1942(昭和17)年、様似(さまに)町の岡田コタン(集落・村)で生まれ育ちました。わたしは「伝承者」といわれますが、自分では「そうなのかな?」と思うことがあります。というのも、わたしが子どもの頃、親たちは和人と同じような生活をしていました。育った村にも、チセ(アイヌの伝統的な家)はなく、わたしは2階建ての家で育ち、チセで育ったわけではありません。でも、母(岡本ユミ)は季節の折々にアイヌ料理を作ってくれて、父(岡本総吉)は時々、炉(いろり)でカムイノミ(儀式)をしていました。炉にはイナウ(木幣)も立ててありましたよ。

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