10月~3月 講座開催中「先住民族の森川海に関する権利 5—アイヌ先住権を“見える化” する」

上武 やす子さんに聞く

聞き取り:2023 年12月10日(日)
メンバー:貝澤零、八重樫志仁、八木亜紀子
同席:上武和臣さん(やす子さんの息子さん)

場所:登別アイヌ協会

  • 話者の方がアイヌ語でお話された部分についてはカタカナでアイヌ語を表記しています。カタカナのあとにカッコで日本語訳を加えています。
  • アイヌ語は地域によって異なります。ここでは、話者の方が使われた表現を用いました。
  • アイヌ語のカタカナ表記中、イウォㇽなど小さな文字で表記しているのは子音の表記です。
  • 掲載内容は2024年7月現在のものです。
もくじ

室蘭で生まれ育つ

生まれは1934(昭和9)年、室蘭市です。いまは「崎守(さきもり)町」っていうけど、昔は「元室蘭」って言ってた。元室蘭は海の近くで、小さな湾になってたの。昔は立派な宿屋も仙海寺(せんかいじ)というお寺もあったよ。

室蘭にいる時(結婚する前)は「室村(むろむら)」という名字でした。(祖父母には)子どもがいないんで、わたしの父が伊達から室村の家にもらわれてきたの。父のきょうだいは15人だったというから、昔はすごいよね。15人のうち3人が養子にもらわれてる。昔はある程度裕福な家に養子をやるんだって。もし自分たちに何かあった時に助けてもらえるからね。

父親の父親(父方のおじいさん)は3人きょうだいで、山口県から北海道に来たの。結局、あっちで次男や三男、四男っていったら家を出なきゃならないでしょ。おじいさんは伊達に来て、成功してるの。ある程度大きい船持ってて伊達の野菜を室蘭の港まで運んでた。

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