・『先住民族遺骨問題の解決をめざして』
令和2年度~6年度 文部科学省基盤研究A 成果報告
太田好信、瀬口典子、辻康夫、松島泰勝、池田光穂、冨山一郎、加藤博文、北原モコットゥナㇱ 著
2025年3月 DOI: https://doi.org/10.14943/114018
いわゆる「遺骨問題」に関する共同研究の成果がまとめられた10頁のパンフレット。冒頭に用語解説(日本人/植民地主義/アイヌ文化期/全ゲノム)がつき、8名の研究者が、似顔絵と共にやさしい言葉で考えを語るつくりで、とても読みやすい。
研究を理由にあるべき場所から持ち出されたままの先住民族の遺骨。「なぜ、そんなに過去にこだわるのですか?」という問いに、太田は「トラウマということばがあるように、暴力は一過性の出来事ではありません。過去の暴力が現在に息づいている例が『遺骨問題』です。植民者に属す研究者は先達の行為が現在において暴力のアフターライフを形成していることを認め、それを是正する責任があります。」と語る。(八木亜紀子)
『先住民族遺骨問題の解決をめざして』(論文)
